取引先が、納品した商品に欠陥があるなどといって代金を支払ってくれません。どう対応すべきでしょうか。

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自社が責任を持って納品した商品に対し、取引先から「欠陥がある」「仕様と異なる」といった主張をされ、売掛金の支払いを拒まれることがあるかもしれません。

正当なクレームであれば誠実な対応が必要ですが、中には支払いを先延ばしにするための不当な口実であるケースも少なくありません。

今回は、商品の欠陥を理由に支払いが停止した場合の対応について解説します。

取引先の主張と自社内での事実の確認を行う

取引先から商品の欠陥を理由に代金を支払ってもらえない場合、欠陥の具体的な内容を確認するようにしてください。

いつ納品したもので、どの商品の、どの部分に、どんな不備があるのか、取引先に詳細な説明を書面などで求めてください。

また、現物がある場合には、実際に欠陥箇所が把握できるように現物を送付してもらいましょう。

具体的な欠陥の詳細を確認するとともに、自社内での事実関係を徹底的に調査します。

製造過程や出荷時の検品記録、出荷前の写真、配送業者の伝票などを精査し、自社に落ち度があった可能性を客観的に検証します。

この調査の結果、契約に沿った納品を行っていた場合には、取引先に対して落ち度がないことを伝え、支払を求めるよう交渉することができます。

一方、調査の結果自社のミスが判明した場合には、迅速に代品の送付や修理を提案し、欠陥の修正と引き換えに速やかな支払いを求める交渉へと移行します。

契約内容の確認を行い証拠の収集をする

次に、取引の基礎となる基本契約書や注文書の内容を再確認します。

特に注目すべきなのは、契約不適合責任に関する条項です。

契約書には通常、商品の検査期間や、欠陥が見つかった場合の通知期限、そして補償の範囲などが定められています。

たとえば、「納品から8日以内に異議申し立てがない場合は、検査に合格したものとみなす」といった規定があれば、期限を過ぎたクレームは法的に無効と主張できる可能性があります。

また、どのような状態を「欠陥」と定義しているのかも重要です。

あらかじめ合意した仕様書の範囲内であれば、取引先の主観的な不満は正当な理由にはなりません。

これらの契約条項を盾に、相手の主張が法的に通らないことを指摘するための準備を進めます。

交渉を有利に進めるためには、過去の商談メール、仕様書の合意記録、納品時の受領印など、あらゆる関連資料を証拠として収集しておくことが大切です。

取引先と話し合いを行い契約の不適合かなどを含め交渉する

事実関係と契約内容が整理できたら、取引先との本格的な交渉に入ります。

この際、相手方が自社よりも規模の大きな企業である場合、法的な規制を念頭に置くことが欠かせません。

2026年1月より、従来の「下請法(下請代金支払遅延等防止法)」は、その目的と実効性をさらに強化した「取引適正化法(取適法)」へと名称が変更されました。

取引適正化法の下では、正当な理由がないにもかかわらず商品を受け取った後に代金を減額したり、支払いを遅延させたりすることは、より厳しい監督の対象となります。

特に、明確な根拠のない欠陥を理由とした「受領拒否」や「不当な返品」は、違反とされる可能性が非常に高いです。

まとめ

今回は、納品商品の欠陥を理由に支払いを拒まれた際の対応と、最新の法改正に伴う注意点について解説しました。

会社が下請けを担っている場合、取引先と上下関係ができてしまい、不当な要求でも飲まざるを得ないというトラブルが生じえます。

しかし、不当な要求を受け続けてしまうと、商品にかかる費用が通常に比べ高くついてしまい、資金繰りの悪化につながりかねません。

当事務所では、相手方が納品した商品の支払いをしてくれないといったトラブルの相談を承っています。

欠陥の調査はもちろんのこと不当な要求であった場合には、法的な問題点を指摘し、費用の支払いに応じるよう粘り強く交渉します。

不当な理由で、商品の再納品や修正などを求められているといった状況にある場合には、ぜひご連絡ください。

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阪本 敬幸(さかもと のりゆき)/ 代表弁護士

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