経営権をめぐり社内で紛争になりそうです。どう対処すべきでしょうか。

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経営権をめぐる対立は、企業の存続を揺るがす極めて深刻な事態です。

内部での意見の相違が激化すると、経営の意思決定が停滞し、従業員の士気低下や取引先からの信用喪失、そして銀行融資への悪影響などを招くことになります。

今回は、経営権争いが発生した際の解決に向けた段階と、専門家の支援を受ける意義について解説します。

取締役会を開き議論を重ねて対立が解消するよう試みる

経営陣の間で対立が生じた場合、まずは正式な意思決定機関である取締役会を招集し、議論を尽くすことが解決のための最初の段階となります。

非公式な場所での話し合いだけでは、後になって「言った、言わない」のトラブルになることが多いため、必ず正規の招集手続きを経て会議を開催することが大切です。

たとえば、特定の事業計画や人事案についての不一致が原因であれば、それぞれの主張を客観的なデータに基づいて提示し、論理的に議論を進めます。

取締役会議事録を正確に作成し、誰がどのような意見を述べ、最終的にどのような決議が行われたのかを詳細に記録に残すことが必要です。

これらの記録は、将来的に法的な争いに発展した際、会社側の手続きが適正であったことを証明するための証拠となります。

対立解消が困難な場合には役員の解任などの措置をとる

取締役会での議論を重ねても対立が解消されず、会社運営に重大な支障が出ている場合には、法的な手段による解決を検討せざるを得ません。

その有力な手段の一つが、問題となっている役員の解任です。

役員の解任は、株主総会の決議によって行う必要があります。

会社法では、取締役の解任決議は、原則として議決権を行使できる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、その議決権の過半数の賛成によって行われます。

注意が必要なのは、正当な理由なく役員を解任した場合には、会社がその役員に対して、残りの任期期間の報酬相当額などの損害賠償義務を負う可能性がある点です。

正当な理由とは、たとえば、法令や定款に違反する行為があった場合や、職務怠慢、あるいは心身の故障によって業務遂行が困難になった場合などが該当します。

また、解任の手続きを進める際は、招集通知の送付から決議の成立に至るまで、会社法上の不備がないよう厳格に手順を守ることが必須です。

手続きにわずかでも瑕疵があれば、決議の取り消しを求める訴訟を起こされるリスクが生じるため、法的な精査を積み重ねる過程を丁寧に進める必要があります。

経営権争いがある場合対立が激化する前に弁護士へ相談すべき

経営権をめぐる紛争は、当事者だけで解決しようとすると感情的な対立が深まり、修復不可能な状態まで泥沼化することが珍しくありません。

そのため、対立が決定的なものになる前の早い段階で、企業法務に精通した弁護士へ相談することを強く推奨します。

弁護士は、現在の資本構成や定款の内容を詳細に分析し、現在の経営体制を維持するための戦略や、逆に対立勢力を排除するための適法な手順について、専門的な観点からアドバイスを行えます。

また、弁護士が交渉の窓口となることで、経営陣が直接罵り合うような事態を避け、冷静に事業を継続できる環境を保てるというメリットは大きいです。

さらに、株主総会の指導や、想定される訴訟への備えを事前に行うことで、不測の事態にも迅速に対応できるようになります。

まとめ

今回は、社内で経営権争いが発生しそうな際の対処法と、弁護士へ依頼するメリットについて解説しました。

企業の舵取りを巡る対立は、放置すれば会社全体の活力を奪い、最悪の場合は破綻へと導くことになりかねません。

内部での対立を早期に収束させるためには、法律に基づいた適正な議論と、必要に応じた毅然とした法的手続きの両立が重要です。

自社だけで解決することが困難だと感じた際は、事態が深刻化する前に当事務所にご相談ください。

ご依頼者様のご状況や、希望する結果を丁寧にお伺いし、実現できるよう尽力いたします。

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